講演会に行ってきました。
『ひきこもるこころを理解する~当事者活動からみえてきたこと~』
講師 ひきこもりUX会議 代表理事 林恭子さん
林恭子さんは、高校2年生の時に、身体症状から学校に行かれなくなり、30代までひきこもっておられました。
後で解かった事は、2つの理由があったという事で、
1.学校の校則が自分の思いに反していたのに、良い子で校則に従っていた事
2.母親のコントロールの元で生きていた事で母親への怒りがあった
そうです。
そして、鉄の鎖で体をぐるぐる巻きにされていたような状態だったのが、話を否定せずに聞いてくれる心療内科の先生に出会い、緩んでいったそうです。
自分を理解してくれる人と出会うと、安心感で一歩踏み出せるのだそうです。
「ひきこもりは、生きるための行為」と言われていたのが印象的でした。
もし、ひきこもりの方と接する事があったら、NGな事とOKな事をお話されました。
NGは、人と比べる・「外に出ろ」などの脅迫、プレッシャー。それらは、ご本人が自分でしているのだから・・・
OKは、趣味や好きな事を一緒にやる、社会問題についてディスカッション、ちょっとした頼み事。
家族であれば、家族の一員として接する事、家族でない場合も、ひきこもりはその人個人の一部なので、他の人と同じように接する方が良いそうです。
子供がひきこもっている場合、親からすると、世代の差があります。
親がこうしたらいいと良かれと思っている事は、子供には通用しません。それは、ひきこもりでなくても、そうかもしれないと思いました。
後、”子供が引きこもりの場合は、いらないと遠慮しても、お小遣いを上げましょう”というのも印象に残りました。
今は、使い道がなくても、一歩出る時には、お金が必要になります。それを、親になかなか請求するのはハードルの高い事です。
好きなミュージシャンのコンサートに行く事が一歩になるかもしれません。
その時にお小遣いが溜まっていると、一歩を踏み出しやすいですよね。
納得する事が多かったですが、講演で聞かないと素通りしていたかもしれません。
自分の考えが深い方ほど、社会とのギャップに苦しまれておられるのかもしれないなと思いました。