※Aさんより許可を得て投稿しております。
Aさんは,日常生活で人に無視されたりすると,追い詰められ胸が苦しくなる経験がありました。
そこで,”胸が苦しくなる原因“をヒプノセラピーで原因追究する事になりました。
出て来た場面は,1980年,スコットランド。前世の記憶です。
Aさんは,34歳のエマという女性です。
2歳の息子トーマスをベビーカーに乗せて散歩をしている時に,車がこちらに向かって来ます。
怖くて目を閉じた瞬間,ベビーカーだけ引かれ,トーマスが亡くなってしまいます。
何が起ったか判らず,恐怖心だけが残っています。
場面変わって,42歳。
夜の街を一人歩いています。
トーマスが死んでから立ち直れず,優しい旦那さんの声も耳に入らず,一人になりたくて散歩に出ています。
ずっと胸に穴が空いている状態です。
街はクリスマスの装飾で,カップルや仲良い家族が歩いています。
そこで,何年も苦しいばかりで何も感じていなかった感情が戻って来るのを感じています。わぁ,綺麗だな。
そして,ここをトーマスと歩きたいと思っています。
しかし,トーマスがいない事がやっと解った感じです。
その思いが叶わない事が苦しいと言う事を受け取れられた自分がいます。
ここ何年もわけわからず泣いているばかりだったのだが,自分が悲しい事に気付きます。
やっと前に進めるかもしれないと思ったら,ちょっと大きくなったトーマスが「おかあさんありがとう,おかあさんはそれでいいんだよ。前に進んでいいんだよ」と言ってくれるイメージが浮かびます。
ずっとトーマスを置いて自分だけ生きている事に罪悪感があり,自分だけが生きている意味が解らず悲しみに浸っていたのだけど,許された,ずっとトーマスは思ってくれていた事に気付きます。
胸の苦しみが温かく変わっていきます。
さらに45歳の場面。
旦那と,養子にした女の子と男の子がいます。
家で,クリスマスパーティをみんなでしています。
手作りの大きなケーキを囲んで,みんなが笑っています。
家には大きなクリスマスツリーやプレゼントがあります。
暖炉が暖かいです。
そして,テーブルにはトーマスの写真もあります。
みんなの前でカットしたケーキをトーマスの写真の前にも置きます。
何年もやっていなかった料理を,あの日を境に始め,料理を楽しみ,「おいしい」と食べてくれる家族がいて幸せです。
死の場面です。
78歳で老衰です。
ベッドの周りには,旦那と二人の子供がいて,幸せな人生を感じています。
この人生は,トーマスが死んで,すべてが終わって苦しくてしょうがない毎日だったのだけど,
クリスマスでトーマスが「新しい人生を生きていいよ」と言ってくれ,新しい人生が始まり,
トーマスを入れて家族5人になり,みんなの愛を受け止める事が出来るようになりました。
幸せな人生でした。
魂が抜けた時,トーマスが手を握ってくれて上がって逝きました。
この人生での学びは,立ち直れないくらい大きな物を失って無理と思っても,自分が許可を出せば新しい人生が始まる事です。
愛されているので,自分からその愛を受け取る事です。全部自分次第だという事です。
この人生で,手放したい感情がありました。
いても立ってもいられない悲しみと,自分が無理だと言う絶望です。
それを手放した時,心にあった重い物が無くなりました。
そして,心に空白が出来て慣れない感じでした。
ここで,トーマスの魂を呼びました。
その空白に,トーマスが,ピンクのハートをプレゼントします。
トーマスは,自分の死は一瞬で何も感じていないのだけど,おかあさんが悲しんでいる事が悲しかったと言います。
何年か後,おかあさんが自分のメッセージに気付いてくれて,幸せなおかあさんを見て幸せ。
おかあさんを幸せにしようと思って生まれて来たとの事です。
それを聞いたエマは,声にならないくらい嬉しい思いです。
トーマスのプレゼントを胸に入れると,内側から暖かく,空白が埋まります。
トーマスを抱きしめ,「ありがとう,大好き。あなたが生まれてよかった」と伝えます。
トーマスが「クリスマスのおかあさんの手作りケーキを食べたい」と言ったら,ケーキが出て来て,嬉しそうにそれを持って帰って行きました。
エマは,トーマスも幸せなんだなと,嬉しくなります。
来世に生まれ変わる事を決めたのは,
本当に大事な物を失ったとしても大丈夫で,
心が追い詰められて苦しい時,ずっと悲しみに浸っていたらどこにも行けないから,自分で許可を出してその悲しみを乗り越えて行く事でした。
絶対に幸せになれるという事と,家族を大切にしてねという,過去世の自分からのメッセージももらいました。
ここでヒプノセラピーは終了です。
Aさんは,胸の苦しくなる体験が,前世と現実に感じられている物が同じ感覚だと納得され,すっきりして帰られました。